
危険信号の色って人それぞれで
誰かが「STOP!!」って言ってても
自分の中の嗅覚が「GO!!」を出したら
やっぱり後者の方に従ってしまうわたしです
「STOP!!」なことって
実は世の中にそんなにない。
最近ある年配のデザイナーさんとお話する機会があって、
「絵を描いてるんです」って言ったら
「抽象的なものを描くことに対してどう思う?」って、
一言三言喋らない内に聞かれた。
話の流れも何もなく、
ぽつぽつと思い出したかのように喋る人だったから、
唐突なその質問に戸惑ったし、意味も理解できなかった。
頭で考えることは役に立たなさそうだったので、
あたしは「自分の中にあるものを吐き出してるんです」って答えた。
「うん………」
その人は少し黙って、時折笑みを浮かべながら、
急に厳しい顔付きで、
「でもそれはあなたの自己満足でしょ?」。
初対面の人に言われたその言葉が
あたしをざくりと貫いた。
今まで言われた「絵うまいね」という類の言葉の
比にならないくらい、いとも簡単に脳を突き破った。
何も言えなかった。
その通りだから。
客観性が足りないのだ、今のあたしには。
痛い程その言葉の意味はわかっていた。
だからと言って、その言葉を100パーセント肯定した訳じゃない。
雑誌でページを作るときも同じように、
「自己満足」というのは、あたしの中で最低ラインであり、
すべての表現において、第一の関門だからだ。
自己すらも満たせないもの、楽しくないものを優先して
何かを作っていたのなら、あたしは生み出すことをやめていただろう。
それは、相手の気持ちを考えない、ということとは、
似て非なるものだと、無意識に昔からライン付けしている。
そのデザイナーさんに言われた言葉は、50パーセントだけいただいた。
もちろん、形が変わらないように大事にくるんで。
初対面の人から見た自分
大抵の人はオブラートに包んでものを言う今の時代、
一瞬でもあたしと真に向き合ってくれた彼に、感謝の気持ちを込めて。
あたしはアーティストでもクリエイターでもなんでもない。
誰かがそう呼んでも、
自分が見たことのないものをカテゴライズするための、付箋でしかない。
人間は呼吸をするだけで、今日も何かを表現している。